住宅用太陽光パネルの設置費用はどれくらい?

更新日2022.07.26

|良かったら「いいね!」

このエントリーをはてなブックマークに追加

2022年の再生可能エネルギー導入のうち太陽光発電が約6割を占めているという報告があり、今後も太陽光の普及が加速していくと言われております。また東京都内においては、一定の新築建築物に太陽光パネルの設置を義務付ける条例改正案制定を検討していることもあり、今後も太陽光パネルの需要は高まりそうです。

ここでは、住宅用太陽光パネル設置のメリット・デメリットと設置費用について説明しております。

Contents

スポンサーリンク

▼ 住宅用太陽光パネルの設置状況
住宅用太陽光パネルの設置状況

国内での住宅用太陽光パネルの導入件数は、2012年7月~2013年の年平均27.2万件もありました。2012年と言えば、再生可能エネルギーの固定価格買取制度による固定価格で一定期間、電力会社へ売電することができた初年度になります。

対して2017年~2020年は年平均14.3万件にまで下がっており、2017年は電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法(通称「FIT法」)が改正され、新制度に移行した年でもあります。

設置状況が減少している理由は、主に売電価格が値下がりしたためだと言われております。

2009年の売電価格は48円/1kWhでしたが、2021年には19円/1kWhになっております。売電価格は年々下降しているため、設置に踏み切ることは難しいのではと考えてしまいます。

参考:一般財団法人 太陽光発電協会「太陽光発電の現状と自立化・主力化に向けた課題」より

▼ なぜ東京都は太陽光パネルの設置を義務付けるのか
なぜ東京都は太陽光パネルの設置を義務付けるのか

2022年5月24日、都環境審議会から太陽光パネル設置を義務化する方針であることが報じられました。
太陽光パネル設置の義務化は建築会社に対してのもので個人に対するものではありません。

設置義務の背景には、地球温暖化の原因となる温室効果ガスの排出量を減らすこと(脱炭素社会)を目指したものであり、再生可能エネルギーの普及にも繋がります。

現在は東京都が全国に先駆けて検討している段階ですが、いずれ全国へと拡大していくと言われております。

▼ 住宅用太陽光パネル設置のメリットとデメリット

設置のメリット

設置のメリット

住宅用太陽光パネルの設置状況からは、あまり良いイメージがないように見えますが、設置することのメリットもあります。

太陽光発電の売電価格は年々下がってきておりますが、初期費用は10年前と比べて大幅に安くなっております。

電気を売ることに関してはおすすめできる状況ではありませんが、蓄電システムを取り入れることで高騰する電気代を気にすることなく利用することができます。

また災害時に停電した場合でも、太陽電池モジュールや分電盤に破損がなければ発電することが可能です。

設置のデメリット

設置のデメリット

住宅用太陽光パネル設置に関しては、向いていない家もあります。日照時間が短い地域や悪天候になりやすい地域では、太陽光発電を十分に生かせない可能性があります。

また太陽光発電で使用するモジュールは、故障やトラブルが非常に少なく寿命も長いのですが、その寿命を延ばす意味でも定期的なメンテナンスが必要となります。メンテナンスは自身でできるものではないため、専門業者へ依頼しなければなりません。

▼ 住宅用太陽光パネルの設置費用と相場
住宅用太陽光パネルの設置費用と相場

住宅用太陽光パネルの設置費用の相場は、2011年の目安として46.8万円/1kWでしたが、2022年には約15万円/1kWにまで低下しているようです。以前はパネル設置にかかる費用が高額過ぎて、売電価格を高く設定して普及を促してきました。

現状では売電価格が下がっておりますが、住宅用太陽光パネルの設置費用が安くなっているため、設置しやすい環境であることは間違いないでしょう。

太陽光発電を導入するには、太陽光パネル以外にもパワーコンディショナー架台などの設備が必要となります。これに工事費や諸経費、消費税が加わります。

2021年は一般家庭10kW未満で約28万円/1kWでした。2022年は一般家庭10kW未満で約15万円/1kWとなっております。住宅用太陽光発電の一般的な出力3~5kWで計算することができます。

また各市区町村で異なりますが、助成金や補助金などを利用すればさらに費用を抑えることも可能です。

▼ まとめ
まとめ

住宅用太陽光パネルの設置は、初期費用に加えてメンテナンス費用などランニングコストもかかってきます。パネル自体も種類が多いため、発電効率と価格のバランスを考えた方が良いでしょう。他にも設置業者の保障内容や期間も考慮した上で選ぶと良いでしょう。

また電気代高騰に加えて売電価格の低下からも、蓄電池はセットにしておくことをおすすめします。まずは複数社の見積もりを依頼して、検討してみてはいかがでしょうか。

【こんな記事も読まれています】