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太陽光発電について

更新日2023.08.02

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太陽光発電とは
▼ 太陽光発電とは
太陽光発電とは、太陽の光を太陽電池に通し、電力に変換する方法のこと

別称:ソーラー発電、太陽光システム、PV(Photovoltaics)

太陽光を受ける

太陽光発電の良い点

  • エネルギー自給率の向上。
  • 発電時に温室効果ガス(GHG)を排出しない。ただし設備の生産時にはある程度の排出を伴います。
  • 設備上の機械的故障が発生しにくい。
  • 発電時に振動や騒音、廃棄物などが発生しない。
  • 他の発電システムと違い、夏場のエアコン稼働などのピーク時には電力削減に効果がある。
  • 蓄電池利用であれば非常用の電源として重宝する。
  • 設備のリサイクルが可能である。

太陽光発電の課題点

  • 夜間や天候により発電量が大きく変動する。
  • 快晴の場合でも気温が高すぎると性能が落ちる。
  • 規模を拡大しても発電効率は変わらない。
  • 発電電力量当たりのコストが他の発電システムより割高である。

※コスト面の課題や性能においては現在、研究および開発が進められております。

1kwh当たりの発電コスト(2021年9月:発電コスト検証WGより):

太陽光…8.7~14.9円

地熱…16.7円

風力…9.8~17.2円

水力…10.9円

火力(LNG)…10.7~14.3円

原子力…11.7~円

都会の日照

太陽光システムにおいては日照時間が安定している地域には有利に働きますが、雨や雪が多い地域には不向きかもしれません。

また設置上は新たに土地を確保することなく屋根や壁面など土地を占有せずに設置が可能です。

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太陽光の仕組み
▼ 太陽光の仕組み

電力に変換する際に必要とされる太陽電池。この太陽電池は光のエネルギーを電子化し、あらかじめ設けられている電界を通し、電力として外部へ出力します。
ソーラー時計も原理としては同じ太陽電池に太陽光を通して電力を生み出しています。ソーラー時計も高温にさらしてしまうと能力は低下しますので熱くなりすぎないような配慮が必要です。

 ◆仕組み

一般家庭においての具体的な設備は、次の図のように太陽電池で太陽光を受け、太陽電池で作られた電力を接続箱へ集めます。

太陽光発電の仕組み

この段階ではまだ電気が直流であるため、パワーコンディショナーで直流から交流へと変換します。
蓄電池のある場合にはここから電気を貯めておくこともできます。蓄電池は災害時や停電時にはより効果を発揮します。
分電盤(ブレーカー)は電気を住宅内の各部屋へ送ります。また余った電気を電力会社の電力網へ送るための機器でもあります。
電力量計(メーター)は電気量を計測するための機器です。売電用と買電用のメーターが設置されています。

設置は得する?損する?
▼ 設置は得する?損する?

大きく関わる部分として耐用年数があります。国税局が定める太陽光発電の法定耐用年数は17年、売電価格の固定期間は20年、20年の経年後も出力を維持し、40年稼働を目指しています。
ただし太陽電池の種類やソーラーパネルにより劣化率は変わります。一般な期待寿命はソーラーパネル20~30年、パワーコンディショナーは10~15年と言われます。環境などにも左右されますが、寿命が延びる場合も考えられます。

太陽光発電を設置する場合に、大きな障害となるものが高額な初期費用です。設置しても元が取れなくては本末転倒です。下記の式から自宅の収入がどれくらいになるかを導き出すことができます。

※売電収入式

売電収入(円)=余剰電力量(kwh)×売電単価(円/kwh)

余剰電力量は太陽光発電で作られた電気量から自宅で使用した電気量を差し引いた電気量のことです。2023年度の売電価格は、1kWあたり16円(FIT制度)でした。日照条件や電気使用量などにより変化しますが、月間の平均的な発電量を506kWで計算してみますと、8,096円となります。
設置費用を100万円とした場合、単純計算で約10年で元は取れる計算です。その後は太陽光で得た収入を電気代にまわせるため、結論としては得すると考えてしまいますが、太陽光パネルは劣化品であるため、年々発電量は減少していきます。

いずれは購入したいと考えている方は、国や市からの補助金や設置業者のキャンペーンなどを利用する方が良いでしょう。また、現在の売電価格のまま推移するとも限らないため、判断するには非常に難しいと言えます。

国からの補助金は2014年に終了しておりますが、市区町村で実施している場合がありますので購入をお考えの際は住宅関連業者に相談してみましょう。

ソーラーパネル素材
▼ ソーラーパネル素材
ソーラーパネル

ソーラーパネルは太陽電池を並べてつなげたものを指します。

大きく分けると
「シリコン系」「化合物系」「有機系」の3つに分類されます。

「シリコン系太陽電池」
ケイ素(Si)を原料とした太陽電池

最初に開発された太陽電池で、電力への変換効率が良いのが特徴です。シリコン系にも種類があります。

  • 単結晶シリコンソーラーパネル
  • 変換効率が最も高いが、価格も高い。
  • 多結晶シリコンソーラーパネル
  • 比較的価格は安く、変換効率とのバランスが良い。
  • アモルファスシリコンソーラーパネル
  • 熱にも強く薄型である。ただし結晶シリコンに比べ、変換効率は下がる。
「化合物系太陽電池」
シリコン以外の無機物で作られる太陽電池

薄くて省資源で量産しやすいことが特徴です。
製造コストも割と低く、製造時の環境への負担も低いことに加え、変換効率が良いところがあります。
一部の製品に有毒なカドミウムを使用している場合があります。

原材料

  • 銅(Cu)
  • インジウム(In)
  • ガリウム(Ga)
  • セレン(Se)
  • カドミウム(Cd)
  • テルル(Te)
「有機系太陽電池」
有機物を原料として利用する太陽電池

薄くて軽量なことが特徴です。
自由に曲げることもでき、製造コストも低いことが長所として挙げられます。
有機系のペロブスカイト太陽電池は、直近7年間で変換効率が約2倍(シリコン系の約4倍のスピード)に向上するなど、飛躍的な成長を遂げており、今後最も注目されております。

年々進化する太陽光発電
▼ 年々進化する太陽光発電

太陽光発電の分野は、今や日々研究され進化を遂げています。改善点でもある製造コストを見直すことや、電力の変換効率を上げること、耐熱性やパネルのコーティング、他にも弱い光を電力に変換する技術や設置場所の改良など、様々な見直しや性能の向上が研究されております。

太陽光発電は庶民にも定着するようになってきましたが、設置コストや電気代の高騰など課題部分も多いです。今後は蓄電池の性能も上げていき、電気の自給自足が必要不可欠になってくるでしょう。

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