二酸化炭素の排出を抑制した対策が取られた住宅のこと
低炭素住宅を建てるには、認定基準をクリアしなければなりません。認定基準には定量的評価項目と選択的項目があり、定量的評価項目はすべての条件を満たす必要があります。選択的項目は8項目の中から2つ以上の条件を満たす必要があります。
各項目は以下の通りです。
定量的評価項目 | |
条件1 | 外皮の熱性能 |
室内外の温度差による熱損失量による日射熱取得性能が確保されていること | |
条件2 | 一次エネルギー消費量 |
省エネルギー法で定められた基準よりも1次エネルギー消費量を10%以上削減していること |
選択的項目 | |
節水対策 | |
項目1. | 節水に役立つ機器を設置している(節水便器や食器洗い機の採用など) |
項目2. | 雨水・井戸水または雑排水を利用するための設備を導入している |
エネルギーマネジメント | |
項目3. | HEMS(ホームエネルギー・マネジメント・システム)かBEMS(ビルエネルギー・マネジメント・システム)を設置している |
項目4. | 太陽光などの再生可能エネルギーによる発電設備とそれに連係した定置型蓄電池を設置している |
ヒートアイランド対策 | |
項目5. | 敷地・屋上・壁面の緑化など一定のヒートアイランド対策が行われている |
建築物(躯体)の低炭素化 | |
項目6. | 住宅の劣化の軽減を助ける措置を講じている |
項目7. | 木造住宅もしくは木造建築物である |
項目8. | 構造耐力上主要な部分に高炉セメントまたはフライアッシュセメントを使用している |
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低炭素住宅にすることで3つのメリットがあると言われております。
- 税制上の優遇を受けられる
- 低金利の住宅ローンを組める
- 生活環境が良い
低炭素住宅に認定されると各種税金における優遇措置を受けられます。低金利の住宅ローンは、10年まではフラット35Sの適用を受けるため、低金利条件(0.25%引き下げ)での融資が受けられます。
生活環境においては、すでに認定基準をクリアされているため、冬場は暖かく夏場は遮熱性の恩恵があり、快適な環境で生活をすることができます。
低炭素住宅にすることのデメリットは2つあると言われております。
- 建築コストや維持コストが高くなる
- 市街化区域にしか建築できない
低炭素化のための機器を設置するため費用がかかります。住み始めてから定期的なメンテナンスが必要なため、維持コストの費用はかかります。
低炭素住宅の認定基準の前に、市街化区域内でなければ様々な恩恵が受けられません。予め希望する場所や地域が市街地区域に含まれるかを確認しておくようにしましょう。