日本の玄関の扉のほとんどは、内から外へ開きます。
扉という文化は、欧米から伝わってきたものです。まだ欧米文化が日本になかった時代には、その多くが障子戸のように横へスライドさせるものでした。
日本のほとんどの家の玄関は、扉が外開きに対し、欧米の家の玄関は、扉が内開きになっています。
これは、家の中では靴を脱ぐという日本人の習慣からきているからだと言われています。
また、外開きであることから、外側にいる訪問客は扉に顔をぶつけてしまう危険を避けるために、扉から離れる必要があります。
この離れる距離が、日本の文化でもあるお辞儀をし合ってもぶつかることがないためだとも言われています。
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欧米でも比較的狭いスペースや映画館、劇場などの施設においては、消防法の規定により、外開きのドアが設置されていることがあります。
しかし一般家屋の玄関の扉においては、訪問者を迎え入れるという文化があるため、内開きの設定になっているようです。
他にも、外敵の侵入を防ぐ目的があり、内開きの扉にぴったりと家具を置くことで、外敵から身を守れる効果が見込めます。
扉が外開きの場合は、家具を置いたとしても、障害にはなりますが、扉を突破されることが容易になってしまいます。
日本は欧米諸国に比べると、治安は良いと言えますし、家の中では靴を脱ぐ習慣からも、日本の玄関の扉は、外開きであることが合理的であると言えます。