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家の老朽化を防ぐ方法

更新日2022.06.01

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家は一生のうちで最も大きな買い物と言われております。それが建売住宅なのか注文住宅なのか、あるいは中古住宅なのかはそれぞれ違いますが、人生の半分以上をそこで生活するとなれば、なるべく良い状態を保つことを考えるはずです。

家は購入して終わりではありません。気候や生活上での摩滅や汚れは、経年劣化により徐々に老朽化していきます。ここでは老朽化の原因と対策を説明しております。

Contents

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▼ 老朽化(ろうきゅうか)の原因と対策
老朽化(ろうきゅうか)の原因と対策

家は手に入れた状態を一生保つことはできませんが、なるべく快適な状態を維持して老朽化を遅らせることはできます。

家の老朽化を遅らせるには、家を修繕したりリフォームをして老朽化になりにくくしたりします。
老朽化には様々な原因がありますが、それぞれの原因と対策を紹介していこうと思います。

老朽化の原因となるもの

  • シロアリ
  • 腐食やカビ
  • 害獣
  • 雑草
  • 塩害

シロアリ

シロアリ

住宅の最大の敵でもあるシロアリはよく耳にすると思います。

シロアリは世界中におり、寒い冬であっても活発に行動する害虫です。

シロアリは乾燥した木材を好むため、気付いたときには柱の内部が食い荒らされていることも少なくありません。

すでにシロアリが発生している場合はシロアリを駆除します。シロアリを予防する場合はシロアリ点検や予防のための薬剤散布をします。

駆除・予防は業者へ依頼することになりますが、明らかに高い値段をつける業者や薬剤散布がいい加減な業者などおりますので、複数社見積りをもらうようにしましょう。

シロアリ点検に関しては無料で行うところが多いようです。
業者依頼のほかにやれる対策としては、家の中に湿気をためないことです。こまめに換気を行うようにしましょう。

※ シロアリ駆除の相場は地域や敷地面積・建物の状態で異なりますので各自治体の生活環境の部署へご相談ください。

腐食(ふしょく)やカビ

腐食(ふしょく)やカビ

腐食やカビは湿気の多い梅雨の時季と思われておりますが、冬場の結露も見過ごすことはできません。他にも雨漏りや排水管の亀裂も腐食やカビの発生につながります。

これらを放置してしまうと、カビによる健康被害や木材の腐食の原因になります。

また湿気はシロアリの発生につながるため、家の老朽化を早めてしまいます。

腐食やカビに対しては乾燥した状態を保つことが大切です。しかし冬場の換気はなかなか頻繁に行うことができないため、床下換気扇や乾燥剤が効果的です。

他にも部屋の断熱性能を上げるリフォームで結露を防ぐ方法がありますが、いずれも業者へ依頼しなければなりません。

業者依頼のほかにやれる対策としては、洗濯物の部屋干しを極力避けることです。特に和室は畳など自然素材が多いため、室内の湿度が急激に上がりカビの発生率を上げてしまいます。

さらに衣類をクローゼットへ入れる場合には十分に乾燥してから入れるようにしましょう。

※ 窓の結露は二重サッシ(内窓)にすることで大幅に改善されます。結露以外にも断熱性の向上や防音効果も期待できます。

害獣(がいじゅう)

害獣(がいじゅう)

一般的に害獣と言えばネズミですが、ハクビシンやイタチなども害獣として扱われております。

自宅にネズミやハクビシンなどが棲みついてしまうと、糞による健康被害や巣作りによる断熱材被害を受けてしまいます。
特に糞は悪臭だけでなく、様々な細菌を持っているため病気の危険性があります。

また害獣についているダニやノミが室内に入り込んでしまうと、アレルギーや湿疹の原因にもなります。

屋根裏や床下では、木材がかじられてしまったり壁の断熱材が被害にあったりするため、想像以上に家の老朽化が進んでしまいます。

害獣の駆除に関しては鳥獣保護管理法という法律により、自分で駆除することは難しい場合があります(家ネズミは対象外)。

駆除の場合は害獣駆除の資格を持つ専門の業者へ依頼する必要があります。

業者依頼のほかにやれる対策としては、害獣が嫌うニオイ成分のある忌避剤(きひざい)を使用して近寄らせないことです。

また屋根裏への侵入経路となりそうな高い庭木の対応や、床下へ潜られないように柵を講じることも有効でしょう。

※ 害獣によっては自己防衛本能が働き、人に襲いかかってくることがあります。大きな怪我をしてしまう恐れがあるため、害虫駆除サービスを行っている民間業者か各自治体の生活環境の部署へご相談ください。

雑草(ざっそう)

雑草(ざっそう)

特に蔓(つる)が伸びる雑草については、定期的に対処しておかないと壁伝いに雨樋や瓦に巻きついてしまいます。

その結果、家に根を張るようになり外壁の隙間から瓦の隙間まで根が入り込んでしまうため、雨が蔓を伝い雨漏りを引き起こしてしまいます。

また雑草が生い茂ると予期しない害獣を呼び込む原因にもなります。

こまめに雑草刈りをしていただくか除草剤の散布が一般的です。他にも雑草の光合成を防ぎ育たなくさせる防草シートも効果的です。

手に負えないほど雑草が生い茂ってしまった場合は、雑草駆除の業者がありますので利用することも考えましょう。

※ 雑草のなかにはトゲのある雑草があります。軍手や雑草を取る専用の道具など準備をしてから行うようにしましょう。

塩害(えんがい)

塩害(えんがい)

海沿いの家で注意が必要なのが塩害です。
塩害とは塩分を含んだ潮風が吹き付けることで鉄筋を腐食させてコンクリートにひび割れを起こさせる害です。

主に海水が原因ですが、近年では道路面の凍結を防止するために散布する凍結防止剤による塩害なども原因に挙げられております。

これからRC造の家を建てる場合には、鉄筋とコンクリートの距離を十分にとったり、合成樹脂のコーティングを施したりします。

すでに建てられている家の場合は、外壁塗装で塩害に強い専用の塗装を使用するようにしましょう。

また海沿いの家では、外壁に塩分が付着していきますので定期的に水で流すようにしましょう。

※ 高圧洗浄機を使用する場合は塗装ごと落ちてしまう可能性があるため、圧力を調整するなど注意が必要です。

▼ 木造とRC造の建物で老朽化に差はある?
木造とRC造の建物で老朽化に差はある?

結論から言いますと、一般的に木造の方がRC造に比べて老朽化が早いです。

建てられている環境や生活スタイルなどで違いはありますが、木造住宅は30年前後、RC造住宅は50年以上と言われております。

よく間違われる言葉として、耐用年数耐久年数があります。

耐用年数は減価償却時に住宅を資産としたときの使用可能期間のことで、耐久年数はおおよそ快適に過ごせる推定の期間のことです。

耐久年数は各メーカーが独自に診断したもので、様々な検証データを基に算出し公表しております。

木造住宅の耐用年数は22年、RC造住宅の耐用年数は34年となっておりますが、耐用年数が家の寿命ということではありません。

メーカーごとで異なりますが、家の寿命という点では耐久年数を目安と考えた方が良いと思います。

▼ 中古住宅で注意しておきたい点
中古住宅で注意しておきたい点

新築に比べて中古住宅は経過年数があるため、どうしても老朽時期が早くなります。

中古住宅を購入する場合に注意しておきたい点は、リフォーム履歴を確認することです。

どこをどのタイミングでリフォームしたのかが分かれば、次のリフォーム時期の目安も分かるようになります。

中古住宅でも定期的なメンテナンスリフォーム(修繕と機能回復)を繰り返すことができれば、家の寿命を大幅に延ばすことができます。

▼ 住宅の健康診断ホームインスペクションとは?
住宅の健康診断ホームインスペクションとは?

家の老朽化をできるだけ遅らせるためにもホームインスペクションが欠かせません。

ホームインスペクションとは、住宅の欠陥や劣化を確認する住宅診断のことです。

人が健康診断を受けるように家の健康診断と捉えていただければわかりやすいと思います。

ホームインスペクションは、ホームインスペクター(住宅診断士)が公平な立場で客観的に診断するため、リフォームや買い替えを勧めることもありません。

現時点でどこのリフォームが必要かを教えてくれるほか、今後のメンテナンス計画の提案など専門家の目で判断することができます。

リフォームを考えはじめている方や築年数で節目になる場合には、ホームインスペクションをお勧めいたします。

▼ まとめ
まとめ

家の老朽化についてその原因と対策などを紹介してきました。

何も手を入れないまま放置してしまうと後々大規模なリフォーム、あるいは建て替えをしなければならない場合もあります。

家の老朽化を防ぐには、都度タイミングを見計らって揺部分的なリフォームが必要です。

その際に様々な補助金や減税など優遇制度が得られることがあるため、上手に活用して住み心地の良い家にしていきましょう。

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